20160219
昨年の夏から工事していた古家のリノベーションが間もなく終わります。
敷地は京都の上賀茂。鴨川にほど近い静かな住宅街です。
何度か増築や改装をされているのではっきりとした築年数は分からないのですが
おそらく最初に建てられてから50年ぐらいではないかと思われます。


南に面した1階の道路側でお店をされていて、
その奥と2階が住居スペースだったのですが、
心地よく過ごしたいLDKなどは1階の奥にあり太陽が差し込まず、
風通しも悪い間取りになっていました。
逆に光が最も差込んで風通しのよい2階が客間や子供室に。
おチビちゃんたちの遊び場としてはちょうどよいのですが、
お世辞にも家族みんなが快適に暮らせているとは言えない状態。
そして子どもたちが大きくなるこれから10年後のライフサイクルを見据えると、
大規模なリノベーションが必要であろうということで計画がスタートしました。


建物は柱と梁を残していったんスケルトンにして現況の構造を確認。
そのうえで柱の移設や補強を行っています。
これだけ大規模のリノベーションだと、
作業的にも費用的にもほぼ新築と変わりません。
ただし新築にすると現行の建築基準法や条例に合わせなければならないため
どうしても現況の床面積よりも下回ります。
さらに今までどおり1階でお店を続けたいとのご要望でしたので、
新築では面積的に全く足らないという事情もありました。

新しく生まれ変わった外観は白とグレーのシンプルな配色。
白い部分の素材はローコストな窯業サイディングですが、
質感のないフラットなタイプを白く塗装しています。
1階の店舗部分の壁は対照的に、
少しだけ墨を入れた濃灰色のラスモルタル塗り。
わざとガサガサに荒々しく塗ってもらって、
無機質な真っ白の壁と対比させています。
色や素材を変えているのは住居と店舗の領域を視覚的に分けたかったため。
モルタル塗りの壁はお店の奥行きぶん、玄関から家の中に貫入しています。

南面で明るく風通しの良い2階が生活の中心になるように間取りは変更。
既存の梁を露出させた勾配天井の開放的な空間で、
新たに設けた大きな天窓からは朝日が差し込みます。
お施主さんと打ち合わせを重ねるうちに、
ソファを置いて寛ぐような「いわゆる」リビングよりも、
家族みんながゴロゴロしてテレビを見たり食事をしたり、
遊びまわったりできる大きな畳の間がこの住宅には必要で、
それがお施主さんにとって最も自然な住まい方に思えました。
そこでリビングは小上がりになった8帖の畳の間とし、
そこにTVやパソコン机、お仏壇やお雛さん専用に設えた収納棚などを設けて
いろいろな使い方ができるフレキシブルな空間としています。
大きな南側の窓の外にはデッキテラスがあり、
畳の間とデッキテラスをつなげて使うこともできますし、
窓の障子とダイニング側の太鼓襖を閉めて個室にすることもできます。

畳があると和の空間に思えますが、あくまでもデザインの基本はモダン。
壁や天井は真っ白にして間接照明とシンプルな家具で空間を演出しています。
昼の明るい空間はもちろん気持ち良いのですが、
あかりが灯った夜の落ち着いた雰囲気も楽しんでもらえると思います。

さてそんな上賀茂の家が、2/27(土曜)、2/28(日曜)に
お施主様のご厚意でオープンハウスさせて頂くことになりました。
両日とも10時から17時までとなります。
希望される方は携帯番号とお名前を以下のメールからお送りください。
メールはこちらから
後日折り返し地図をお送りします。
ご参加お待ちしております。
オープンハウスのお知らせ | 15:57 | comments(0) |